大手子会社への新卒入社はトータル「おいしかった」と思う
こんにちは、もりみつです。
僕は新卒で製紙大手の子会社に入社しました。そこで5年ちょっと働き、コロナ禍で危機感を覚えたので、ITベンチャーに転職しました。
転職からもう丸4年が経過しています。
過去、大手子会社に勤めた感想(下のやつ)を書いた記事を出したものの、転職直後はどうしてもネガティブな感情が働きがちなので、冷静になった今、「メリット」に焦点を当てて改めて振り返ってみました。
結論としては、
社会に出て早々に「良い生活」の基盤を築けたんじゃなかろうか
というのが本心です。
大手子会社へ新卒入社するメリット3選
では、「新卒入社するメリット」に焦点を当てて振り返っていきます。
- お金について
- 可処分時間について
- 居住地について
の3つが思いつきました。順に深ぼっていきます。
何もせずお金が貯まる
一番大きいのがこれです。みんな大好きお金。
給料はまずまず良い、というくらい。
1人前に働き出してからは、残業もあったので月の手取りで20~27万円を推移していました。(ちなみに期間は2015~2020年で、僕は大学院卒の人間です。)
余裕で暮らせますよね。
一番インパクトがあったのは家賃補助です。(当時はこの恩恵の偉大さに気づけなかった…笑)
借り上げ社宅で、自己負担は家賃の20%でした。
僕は地方勤務が続いていたので、そもそも家賃が4~5万円の幅。実質の自己負担金額は1万円にも満たない額でした。
もはや無いようなものですよね。
ただ、勤続年数が上がるとこの補助率は下がり、いずれは全額自己負担になります。
しかし…!
家を買った人全員だったか、家を買った人のうち単身赴任者だったかは忘れてしまいましたが、住宅補助みたいなのがあったはずです。
まじで暮らすことに関しては補助が厚すぎる。最高の福利厚生が用意されていました。
また、働いているときには見えにくいのですが、退職金や企業型確定拠出年金も貯まっていきます。
退職するときには、別途まとまったお金を受け取れるので、
もし、自分の手元にお金がないようでも、実は会社が資産形成してくれているのです。
あんまり明確に覚えてないのですが、5年ちょっと働いて、250~300万は勝手に貯まった感覚です。
「勝手に」というのは、頑張って貯めようと思わずに貯まったから。
当時の僕はプライベートで長距離移動が多い生活をしていて、
年に3~4回は飛行機に乗るし、5回くらい新幹線に乗るような生活でした。
交通費はバカにならないのですが、それを金銭的な理由で我慢したことは一度もありません。
服を買ったりも、金銭的な理由で我慢したことは一度もありません。食事も然り。
そんな具合に、無理に節約しようと思ってない状況(逆にだいぶ使っていた)でも、勝手に貯金できたのはかなり大きいです。
200~300万でも、投資信託で後々無視できない金額になるはずです。
僕が投資を始めたのは社会人4年目くらいからですが、早いうちに始めることで複利の恩恵を受けやすくなってくるので、若いうちにある程度まとまった額が手元にあるのは最高だと思います。
この後の人生を格段に生きやすくなります。(そう信じている)
趣味に時間を投下できる
趣味がある人には大切な観点ですよね。
労働環境がホワイトで可処分時間が多いので、趣味に時間を投下することができます。
上場企業の傘下なので、めちゃくちゃ法令遵守に重きを置いていることが理由です。
労働時間が長くなると怒られます。休日出勤など基本許されません。しっかり休まされます。有給も簡単に取得できます。
ということで自動的に、プライベートの時間が増えます。
今はどうかわかりませんが、僕がいた時代はデスクトップパソコンだったので、仕事を家に持って帰ることがそもそもできませんでした。
仕事道具は会社支給の携帯電話くらい。
なので、事務所を離れてしまうと、必然的に仕事ができなくなるんですよね。いい意味で諦めがつく。
そんな環境なので、ぶっちゃけ学生時代のほうが忙しかったと思います。レポート提出などの課題があるので。
大手子会社での社会人生活は、仕事とプライベートが完全に分断されていました。
可処分時間が多いことに加え、お金が勝手に貯まる環境(上述)なので、趣味がある人には魅力的なステータスだと思います。
海外赴任のチャンスがある
これも一定数の人にはメリットとして映ると思って書きます。(個人的にはそうでもない)
子会社といえど、海外拠点を持っているケースは多いと思います。僕の勤めていた会社でもそうでした。東南アジアが中心でしたが。
若手にも海外赴任のチャンスはあり、しかも待遇がかなり良いようで、めっちゃお金貯まるらしいです。
期間は3年くらいが目安になると思います。
一方で、結局「転勤」があるために海外赴任のチャンスもあるわけで、
この転勤があることが人生設計を難しくする要因にもなってしまいます。
僕が辞めた理由のひとつにも、転勤があることのもどかしさが含まれています。
縁もゆかりもない地方で5年も暮らした経験は、今になると非常に面白かったのですが、
いざ転勤を言い渡されたときはストレスもそれなりにあります。
人間関係とか、またこれまで築いてきたものがガラッと変わってしまいますからね。
まあしかし、魅力に感じる人も一定数いると思うので、メリットとしてピックアップしました。
(おまけ)社内競争は激しくないかも
これは「親会社と比べて」という条件付きになってしまいますが、若いうちの社内競争はそこまで激しくないと考えられます。
これには同期の人数があまり多くなかったり、モーレツに優秀な人が少ないことが関係します。
めちゃくちゃ優秀だったら、そもそも親会社に行ってますからね。笑
昇格や昇給の比較対象はあくまでも社内の同期たちになるので、「周りよりデキる人間」にさえなれれば良いわけです。
評価が上がりやすければ、それこそ上に出てきた海外勤務なんかも希望しやすくなるので、チャンスも掴みやすくなります。
そこそこの環境であっても、よいポジションを獲得することはそう簡単ではありませんし、コスパの高い立ち回りと言えると思います。
逆にデメリットは?
一応、デメリットについても簡単に書いておきたいと思います。
ビジネススキルが身につくのか…
ここまでビジネススキルについて書いてないのでもうわかると思いますが、「大手の子会社だからこそ身につく」というスキルはないと思います。
逆に、明確なスキルがなくても仕事をそつなく回せるようであれば、順調に昇給していくことでしょう。
僕も転職するときは目立ったスキルはなかったので、「人柄」をアピールするエピソードを何個か用意していました。それだけで突破した感じです。笑
詳細は以下の記事に書いています。
長期的に在籍すると微妙かも
子会社あるあるなのですが、親会社から出向してくる人がいます。だいたい役職付きです。
そう、つまり最終的に重要な役職には親会社で長年勤務した人がつくのです。はえぬき社員はごくわずか。
となると、いい年齢になったときに自分がポジションにつけない可能性が大きくなります。
ビジネススキルも特筆するものは身についてない状態で中年を迎えるので転職もできないでしょうし、ただただ、役職のない「そこそこの社員」になってしまう可能性があります。
「そこそこ」でも総合的にホワイトだからOK
ということであれば全く問題ない、むしろ良い環境だと思いますが、中長期的に年収を増やしていきたい場合、大手子会社に長年在籍することは足枷となってしまうと予想します。
おわりに
結局、自分を肯定したいだけかもしれませんが、大手子会社に新卒入社した場合、32歳になる前に転職するのが一番いいのではないかと思います。「いいとこ取りができる」というか。
自分はもともと転職する気がなかったのですが、今、改めて同じ会社に入社したとすると、
- 早めにいい感じの生活基盤を整え
- 余剰資金を投資信託に回して勝手に増えるのを期待しつつ
- 転職を見据えて自分でスキルを磨く活動に勤しむ
- 趣味を楽しみながら
という生活を送ることを目指すと思います。
もし、就職活動で悩んでいる方がいれば、参考になれば幸いです。
(ちなみに、「32歳」というのは、こちらを参考にしています。)
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